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4-3-1.現場測定用観測機器


4-2章で述べましたように、地殻熱流量値を知るためには温度勾配熱伝導率を知ることが必要です。
下記で紹介しているのは、主に温度勾配の測定に用いられる観測機器です。


槍型 SAHF HF HFPC




SAHF  Stand Alone Heat Flow meter
SAHF (Stand Alone Heat Flow meter) は、全長1m程度の温度勾配を測定する熱流量観測機器です。

この小さな熱流量観測機器は、潜水艇などのアームで持ってもらうことを想定して作られています。
いつも持っていてもらうことは出来ないため、「潜水艇のサンプルボックスに収まり、且つ潜水艇にとって扱いやすいサイズ」となっています。
潜水艇の種類によって、取っ手をつけてもらったりすることもあります。


SAHFの仕様はどうなっているの?
熱流量観測機器の仕様 PDF

もっとSAHFの写真が見たい!
4-1.写真集


HF  Heat Flow meter
 HF (Heat Flow meter) 船上から上下動の操作する方法をとり 、船上ウインチを用いてワイヤーで船から吊り下げ、測定を行うタイプの熱流量観測機器です。
 大型の観測機器であり、ロガーが入っている重錘はかなりの重さ(可変)であることから、深部(海底面から最新約7m)までの温度勾配をとることがあるという利点があります。
 また、センサの選択によっては、現場の熱伝導率を同時測定することも可能です。
 一方で、船上からの測定のため目で直接海底堆積物への貫入を確認することが出来ず、音響信号や、ワイヤーに掛かるテンションにより判定しなければならないという欠点があります。


 写真は船上ウインチで吊り上げられ、観測のために海に投入されようとしている姿です。
 風や船の動揺で、観測機器が動いてしまわないように何本ものロープで仮止めされているのを見ることができます(海中ではワイヤーのみになります)。

この姿、まるでガリバー旅行記を彷彿とさせられませんか?


HFPC  Heat Flow meter & Piston Corer
 HFPC (Heat Flow meter & Piston Corer) は、 熱流量測定(温度勾配)と堆積物の採取が同時に行える 観測機器です。
 オペレーションはほぼピストンコアラと同じですが、海底で温度測定のため一定時間(約20分)待たなければなりません。また、堆積物同時採取という利点に対して、HFと違い一回に一点の温度勾配のみの測定となります。

 このタイプの熱流量測定では、HFで使用するロガーとセンサを取り外しすることができるタイプと、個々の温度計毎でロギング可能なもの(左図)があります。主流なタイプは前者で、この場合はHFのロガーが入れられるタイプの重錘を用意する必要があります。


 ピストンコアラの採取方法については高知大学海洋コア総合研究センターのアニメーションが非常に良くわかります。興味のある人は下記リンクをたどってください。
高知大学 海洋コア総合研究センター

上記ホームページ中ほどの「ピストンコアのアニメーションをどうぞ」をクリック!

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4-1.写真